2016年7月20日水曜日

「第十二回 竹林茶話会 哲学cafe@柏bamboo」開催後記


「第十二回 竹林茶話会 哲学cafe@柏bamboo」開催後記


 
79日、「第十二回 竹林茶話会 哲学cafe@柏bamboo」が開催されました。

テーマは「贅沢」。参加者はマスターと私を含めて12名。なんと今回は、参加者のうち半数が初参加でした。そういったわけで、いつもと少し違った雰囲気の中で対話は始まりましたが、気がつけばいつのまにやら、竹林茶話会に独特の、いつも通りの、例のあんな雰囲気となっておりました(笑)。

応援していただいたみなさま、ご参加いただいたみなさま、心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

 
さて今回の対話は、「贅沢」という言葉の印象について、あるいは、自分にとっての「贅沢」とはどのようなものかといったことについて、参加者の皆さんが発言するところからスタートしました。そして次第に、「贅沢」について語ることの難しさが浮かび上がってきました。というのも、一つには、何を、あるいはどんなことを「贅沢」と感じるかは相対的、つまり「人それぞれ」であり、また一つには、どのような立場から語られるかによって「贅沢」という言葉が帯びるニュアンスも、良いものにも悪いものにもなってしまうからです。このような問題点をふまえて、対話の論点は、「贅沢」という言葉の使い方・使われ方について、そして「贅沢」を批判する立場について、といった方向に移ってゆきました。そして最終的には、「贅沢」という言葉の印象、そして、自分にとっての「贅沢」、といった話題へとループしそうになりました……哲学カフェでの対話は、なにか「結論」のようなものを目指すわけではないので、これはこれで大いに結構、なんですよ(笑)。


一つのテーマについて、その言葉の日常での使い方・使われ方について、あるいはその言葉の印象など、身近な観点から検討することから始まり、次第にそのテーマに固有の難しさが発見されてゆく……今回のこのような対話は、「哲学的に考える」ということの一つの理想的なあり方であり、とても充実した対話であったと思います。


さて、「竹林茶話会 哲学cafe@柏bamboo」、二年目の始まりとなる次回第13回は、813日を予定しております。テーマは……実は次回から、ちょっとテーマの「かたち」を変えてみようかなどと考えております。さてさて、どんな「かたち」のテーマになるのでしょうか……乞うご期待!(笑)

次回もたくさんの方々のご参加を、お待ちしております!

 

今回ご紹介した本です(アマゾンアソシエイト(アフィリエイト))。
森茉莉 『贅沢貧乏』 (講談社文芸文庫)                              
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